新書「安倍政権の日本」
- 作者: 星浩
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/10
- メディア: 新書
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今や遥か昔のように思える安倍政権誕生後に、安倍政権や自民党を論評した本である。特に広井良典先生との対談がおもしろかった。
安倍政権誕生を復習するのにはいい本だと思うが、ややごった煮の印象。
広井先生は自由主義の自民党vs社民主義の民主党という2大政党制が一番いいという。しかし、現実は総選挙の両党の政策がバラマキ合戦と揶揄されたように小泉改革路線からの修正は合意争点化し、広井先生の期待のようには二大政党の政策次元の違いは見えなかった気がする*1。不況という大波が上げ潮派*2を自民党中枢から遠ざけ、麻生太郎という郵政民営化にさえ反対だったという人物が総裁になった時点で、次の総選挙の政策対立が経済的な面での政府の大きさを巡るものになりえないことははっきりしていた。
では、総選挙を終え、民主党政権が社民主義的な政策で突き進むなら、麻生後の自民党はどういう対立軸で臨むのか? 細川政権をスキャンダル攻撃で追い込んだように非政策的な論点でイジメるのか、俺たちの方がもっとうまくバラマケると言って攻撃するのか、(新)自由主義的な路線へ回帰して小さな政府を主張し広井先生の期待に合うような政策の違いを訴えるのか、消費税増税まで主張し責任政党として民主党政府の無責任性を印象付けようとするのか。いろいろ手はあると思うが、自民党がどういう総裁を選ぶかが鍵であろうから、総裁選に注目です。
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