「国際関係」という本

国際関係 (社会科学の理論とモデル)

国際関係 (社会科学の理論とモデル)

とても難しい。数理モデルを使った国際関係学というのが本書の特徴だと思うが、その手法は慣れない私にとって新鮮というより戸惑いの方が先に来る。囚人のディレンマ、チキンゲーム、集合行為論などなど。政治学で使われる方法であり、それらは理解でき、使えるに越したことはない。簡単な説明は何度か読んだことがあるが、どうもあまり身についていなかったようだ。
数式での説明は消化できればとてもおもしろいと思う。文章による説明は、修飾の虚飾にだまされがちな私は大いに用心しなければいけないし、修飾による難義や多義は理解力の乏しい私の脳を大いに混乱せしめる。それに対して、あくまで消化できればだが、数理モデルは良い意味で単純で簡潔な方法だと思う(そう思うのはまだ理解が乏しすぎるだけかもしれないが)。だから、意思疎通がよりはかれる方法として、社会をよりよく理解するためにも、このモデルは不可欠だと感じる。

今月は国際関係を読書テーマにしている。概説書に多少触れただけというのが現状であるが、全然掴めない。ネオリアリズムネオリベラリズム、ウォルツの個人・国家・国際システムの3分析レベル、逆第二イメージなどなど、概念の輪郭はなんとなく分かった気にもなるのだけれど、全体地図のなかのそれぞれの位置みたいなのが全然分からない。本によって言葉の使われ方が違う気がするが、それもあるのだろうか。

いずれにせよ、ゲーム理論とかの方法をもっと学び、国際関係の著を読みたい。