「首相支配―日本政治の変貌」という新書
- 作者: 竹中治堅
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/05/24
- メディア: 新書
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読みやすく書かれている反面、タイトルの首相支配の「支配」ってのが何なのかよくわからなかった*1ように、議論が精緻でないところがある気がした。
自民党は公明党と連立を組んでいて、多くの選挙区で自民党の候補者は公明党から支援を受けている。彼らからの支援がなければ落選する候補者が少なからずいるのだから、公明党の影響力は無視できない。いくら党総裁への権力集中がなっても、自民党議員にとって死活的な選挙協力を提供する公明党の存在は自民党総裁の権力を縛るのではないか。現に定額給付金と言う不人気政策は公明党の要請であったというのだから、公明党の力はかなりあるといってもいい気がする。
*1:p242に「首相はほかの政治家や政治組織に対し、非常に強い地位を獲得」という記述があるが、これでは抽象的だと思う